大工さんの講演のあとは、『
介護技術の基礎』です。
まず、人はケガをした時・病気になった時・年老いてきた時・・・
どうなるのでしょうか?
足をケガすれば歩きにくくなります・松葉杖を使います・車椅子を使います。
病気の時も歩きにくければ、車椅子や杖など。
そして誰しも老いてくれば、上記のもの以外にも「歩くための道具」を
使うようになります。
そこで大事なのが、『
立つ・座る 動作』。
立つ・座る動作は、歩く前には必ず誰でも行う動作です。
健康な方なら、「簡単じゃ~ん♪」で済みますが、
いざ体にハンデが伴ってしまうと、老いも若きも とたんに困るのが
立つ・座る 動作なのです。
では、人は一体どうやって立つのでしょう!?
まず、イスに深く腰掛けてみて下さい。足は床に垂直に下ろします。
そしてその姿勢が良いまま 真上に向かって立ってみましょう。
無理ですよね(笑) 失礼しました^^;
人は座った状態で、真上に向かって良い姿勢を保ったままでは立てませんね。
では、前方にお辞儀をしながら立ってみましょう。
立てました? ちょっとグラつきました?
太ももの辺りが大変でした?
今度は、ちょっと浅く腰掛けていただき、足を少し引き気味にして
前にお辞儀をしながら立ってみましょう。
立てました? 楽に立てました?
重心移動と姿勢がポイントですね
イスに浅く座り、足を少し引き、ちょうどお辞儀をするように
前方に体を倒しながら立つと、立ちやすいですね。
では人を立たせてあげる・座らせてあげるには?
自分が立つときと同じ事をしてあげれば、楽に立ち座りができるのですが・・
この一例を見てください ↓
杖をついて、立とうとしている方がいます。
この方は、片麻痺(左半身マヒ)の設定です。
杖に頼って立とうとしますが、杖は細く不安定なので
なかなか立つ事ができません。
では、1人介助に入ってもらいましょう。↓
一生懸命に立たせてあげようと介助していますね。
でも、立つ方も介助する方も、とても大変そうです。何故でしょう?
それは立たせようと、上に引っ張り上げているからです。
これでは立つ方も引っ張られて痛そうですし、
介助する方も力いっぱい引きあげようと、腰を痛めてしまいます。。。
今度は座ってもらいます。
イスのところまでお連れして、座ってもらうのですが・・・
この状態だと「ドタッ!」と、しりもちを付くような、おしりの痛い座り方になってしまいます。
では、どのような「立ち・座り」が楽なのでしょうか?
≪
立ち方≫からご紹介します^^
もし宜しかったら2人組になっていただいて、手順を追ってみると
どんな感じなのかが判ってもらえると思います
まず杖を使う方は、立ってから杖を持ってもらうので、
立つ時にはひとまずイスに掛けておきます。
そして、浅く座ってもらい(もしくは、少し前方におしりをズラしてあげて)↓
足は、少し引いてもらいます。
そして膝に手を当ててもらい、前かがみになります。
すると、おしりが自然と上がります^^
或いは、膝が痛い方などは前側にもう1つイスを用意して
そこに手を突いてもらうと、楽に腰が上がります。↓
手を膝に当てて、膝を安定させる事と、少し前に重心を移動させる事が
簡単に腰を上げてもらえるポイントになります
そしたら、そのまま膝を手で押しながら頭を上げてもらいます。
膝がまっすぐになったのを確認してから杖を渡して一緒に歩きます。
楽に出来ました?
では今度は、≪
座り方≫のご紹介^^
よく、座らせようと イスのまん前に連れて行ってしまいがちですが↓
このまま座ると、足が弱い方だと ゆっくり座れないので
一気に座り、おしりを痛めます
それを防ぐために、イスの斜め前方向に進みます。
そして、イスまで近づいたら 片手を座面に付き、
ゆっくり腰を下ろしながら前を向きます。↓
そして、座ってから足を揃えます。↓
どちらも楽に立ったり、立たせてもらったりが出来たのではないでしょうか?
これは立ってもらう時、座ってもらう時、お互いに力が要らず 楽に立ち座りを
してもらえます^^
今回は段差を跨ぐ時、階段を上がる下る、という動作も教えてもらいましたが
こういう介護技術を学びながら、よりよい住宅改修の
提案材料になるようにしていきたいと思います。
あってはならない事ですが・・・
もしもご家族がケガ・病気・親が年老いて介護をする時などは、
これ1つ覚えておくだけでも、
日常でとても役立つのではないかと思いました。
とっても長~い文面になってしまいましたが
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました
そして今回、ご参加された皆さん、お疲れ様でした。
とても為になる勉強会でした!また是非一緒に参加させてくださいね^^
ありがとうございました